ソニック・アドベンチャー2 バトル

 

ゲームキューブのメインメニューで安ジェネリック系アンビを数分再生し、速度や世界観がどうかしているゲームをプレイ。

一人プレイではできないモードがあってその2人プレイの中の対戦がかなり楽しいゲームなのでSonud testモードにして曲を聴く

City Escape1 第一ステージの曲。メロコア。メロコアって楽しい曲だったんだなあ、と思い出す。ふだん聴かないので。曲の切れ目がわからない編集でループし続けるのでDJ Herveyが魔改造したディスコエディットのようにさっきから延々同じ曲を聴いてる。十回はとっくに!次に行こう。

City Escape2 ゲームキューブのソフトです。爆走。ギターがメタル、アニメタルベビ。

wild canyon ヒップホップ。打ち込みのサックスぽいのがおもちゃの笛のようで良い。ジャック・デラ・ロッチャばりにキレがある。

Green forest 関西出汁とドドンパ娘。

気分を変えてゲームプレイ

チャオガーデン 池のデジタルホワイトノイズ 猫の鳴き声 赤子?redchild 溺れそうな ア・プ・プレ? あうあう

チャオカラテ チャオなるキャラが闘うのだが、やる気がなくなったらB連打がにぎかやし応援してチャオのやる気を出させる。他力というか。他力大事。他力本願て言葉はよくない、自力なんて一人の力、他力は一人以上。

このゲームの島から先は海に入れない、暗い海が不安にさせる見えない壁。

おでかけマシーン メニュー エスニック料理3分番組かわいいチープシンセが

ちからだめし 右から左にパンが振られてもどるタンバリンを模した音 延々聴いてるメニュー画面。

最初の部屋にもどる ハードなテクノ、音量上げる! 手癖で弾いてそうなメロ。

HI-SPEED / 8BIT FEVER

『デザインあ』などのテレビ番組でCGアニメーターとして活動するミズヒロ・サビーニ(※日本人です)を中心としたバンドの2作目で、佐々木敦の<UNKNOWNMIX>からリリースした1st(1996)はレコメンテッド系のプログレッシヴ・ロックバンドだった(プロデュースは『キルミーベイベー』などでおなじみEXPO/マニュアル・オブ・エラーズの山口優)。その後全編電子音楽のソロ作を経て3年越し、そこそこ大所帯だったメンバーを3人に減らしての路線変更。ここまで変えるなら名前も変えて活動するだろうし、2021年の今だったらありえない。
そもそも何故このバンド名なんだろう? 1stはその名前ほどのスピード感はあまり無く、むしろ脱力感が全体を支配している。そして、そのムードはこの2ndでも変わらない。

(ひと段落はしていたものの)テクノもヒップホップもまだまだ太く重くハードエッジな路線を突き進んでいたのが1990年代後半のクラブシーンだったが、その一方でAir、<Rephlex>のGentle PeopleやLuke Vibertなどのモンド/ラウンジミュージックと言われた1960〜70年代の音源をサンプリングをする者、一転してDMX Krewや<CLEAR>のClatterbox、そしてDaft Punkなど、この数年前まではダサイものとされていた1980年代オールドスクールエレクトロを基調とする、軽快で色鮮やかなサウンドを指向するアーティストが現れはじめていた。
ドイツでは<Bangalow>やMouse on Marsが、日本では砂原良徳やFantastic Plastic Machine、<Daisyworld><Transonic>などもそれらに呼応するかのような作品を次々発表する。そしてその中にこの盤も存在していた。

本作は1960〜70年代モンド/ラウンジ的な音源をサンプリングをしながら、楽曲自体は1980年代的チープなエレクトロ・ハウスというスタイルを取り入れている。
当時の熱心なテクノファンに食ってかかるようなURのサンプリング#2、レイヴものを模倣しつつベース音が全くない#10、<COMPAKT>ライクなミニマルから一気にゆるふわトランスに変わる#8など、当時としても歪なトラックが多く、収録曲の半分ぐらいは3分強で終わる。あまりにも突飛だった本作、20年経った今ならそれでこそパソコン音楽クラブなんかと同列にも聴けるのではないだろうか。ただ、今みんなが大好きなシティポップ/フュージョンっぽさは全くないけど…(そういう意味では1980年代のグラフィックを模倣しているSynthwaveとも趣が異なる)。
さらにこのアルバムが特異なのは、テクノレーベルではなく、小林弘幸のオルタナティヴロックレーベル<HOT-CHA>からのリリースであったこと。ロックバンドのくるりがDaft Punkに感化され『TEAM ROCK』でハウスを制作するのはこの2年後、今みたいになんとなく4つ打ちを演奏するようなバンドもまだ多くは無かったはず。メインの楽曲である#3には、Corneliusと結婚する直前の嶺川貴子がボーカルで参加している。

その後このユニットは程なく分裂、ミズヒロさん以外の2人はDEAVID SOULとして<Transonic>から1980’sディスコを極端に誇張した傑作アルバムをリリース、SEGAのゲーム『ジェットセットラジオ』にライセンスで収録され全世界のゲームファンの耳馴染みになり、現在までに断続的に活動している。
ミズヒロさんはその後、何故かワープハウスのアルバム(こっちのほうが本当の意味でHI-SPEEDじゃないか!)を突然リリース、長いブランクを空けて2010年代にカセットテープレーベル<吟醸派>を立ち上げ、本人の変名はもちろんサワサキヨシヒロやhakobuneなどをはじめ世界各地からのニューエイジ/ドローンを多くリリースしていく。


その数多い本人の作品のうち”Portopia’81″名義のこの1作はVaporwaveレーベル<Adhesive Sounds>から2015年にリリースされ、私はこの作品を『新蒸気波要点ガイド』でも取り上げさせていただいた。かつて神戸で催された大規模な博覧会をその名に冠したこのユニットはニューエイジ的な電子音楽だが、ちょっとだけHI-SPEED名義のあの盤の愛嬌さが見え隠れするところが嬉しくなるのだった。

metome,uratomoe,speedometer. / DARK, TROPICAL

流行病の中で音楽を聴く機会が多かったのかはわからないが、例年通り2020年のベストを挙げる人が自分の周りには多かった。かくゆう私といえば現場に行き人に会う機会が無くなることにより、最近何が面白いか聞く機会は失われてしまう。そうなるとネットで語られるフレッシュな新譜の話も自分からはすっかり遠い土地のトレンドに感じることが多く、「ま、あとで聴くか…」とスルーすることが多くなってしまった。…いや、そもそも流行りを速攻チェックする性分でも無かったんで、こんなん言い訳にすぎないんだけど。

というわけで、ここに挙げるのは2020年、最初の非常事態宣言のあたりに聴いていた新譜。1990年代半ばに田中フミヤのレーベル<とれま>傘下<UNTITLED>からデビューし、レイザーラモンらによる下ネタラップグループ・ビッグポルノのトラックを制作していた高山純さんのビートもの名義・speedometer.(※UKに同名のFUNKグループがいるが無関係)。今作は若手トラックメイカー・metomeさんとエキゾなアルバムを多くリリースする作曲家・浦朋恵さんとの連作である。

高山さんが10年前に組んでいた”AUTORA”は、エキゾチカをニューウェイヴ〜現在進行形の電子音楽で解釈した唯一無二のユニットで、山本アキヲとの2人体制での1stからギターにneco眠るの森雄大、ドラムにBOGALTAの砂十島NANIを加入させ一気にバンド化した2nd「OLGOI KHORKHOI」を発表、何処の国を舞台にしたのかわからないエキゾチック・ミュージックを奏でていた。ここ数年サンプリングでなく自作曲でのアルバムを発表したKING OF OPUSにも共通するこの系統は、鶴岡龍(LUVRAW)やVIDEOTAPEMUSICといった後継とも連動してるように見え、今でこそ日本のシティポップスが海外のマニアに注目され一気に主流化しているが、そうならなければこちらが主流になっていたのかも…いや、そんなことも無いか。

AUTORAの活動休止後、山本アキヲは7インチ専門のレーベル<TONGS INTERNATIONAL>を立ち上げており、その共同設立者がエンジニアの椛島隆と、メインとして自らも作品をリリースする浦朋恵さん。レーベルカタログには高山さんによる「TABOO」のカバーがラインナップされていた。metomeさんは過去にAUTORA主催のイベントにも出演している。しかしここに来て点と点だった三者が、このCD不況にCDとして作品を出すとは思わなかった。

本作”DARK,TROPICAL”は、まさしくそのAUTORAの直系の続編だと解釈できる内容だ。一見オムニバスのようでいて高山さんが指揮しているのだろうか、三者ともが同一のコンセプトで混ざりあって1つのユニットのアルバムとしてなんともまとまりよく仕上がっている。ジャケットから暗いアルバムなのではと聴くのを躊躇されるかもしれないが、ラスト近くのmetomeさんのダーク・アンビエントも実に心地いい。2814の暗さに似ているかもしれない。
ブックレットに使われている写真のセレクトも見事だが、何よりCDを意識した意匠が素晴らしい。重苦しそうな深緑のジャケットは水面を表しているわけだが、何かの大陸と海に見せかけて実は水槽の中とも見える。さらにCDの透明プラケースそのものが水槽に見立てられてデザインされており、控えめながらその細かなアイデアに頭が下がる思いだ。