『三銃士』男達の声、狼の声

今回は3名のミュージシャンを紹介。この男たち、声帯が似ているのである。この手の声質が自分好みで、いずれも多量のアルコールやタバコで形成されたようなヨレ具合に癒される。

David E Williams

https://davidewilliams.bandcamp.com/album/banana-peel-slips-on-itself

ストレンジなカルトポップスの楽曲にこの声、ストレンジ、英語があまりわからないが歌詞も絶対変だという確信が各曲名から漂っている。レジデンスが好きな人ならこの名前はピンと来る気がするが自分がこのアーティストを知ったのはつい最近のこと。

この手の楽曲って何故かアメリカの森を感じます。例えばツインピークスのあの雰囲気とか。

ジョーダンテのハウリングという狼男の映画はアメリカの森でセラピーしようと思ったらそこが人狼施設ではちゃめちゃになるって話で。セラピーとか療養、小旅行しようとして現代文明には無い存在巻き込まれる話が良くある。個人の抱える抑圧されたものが現代文明が排除してきた獣性とか自然摂理(スピ?)によるもので、その排除側の表象として狼や信仰の存在が置かれているが、アメリカの森はそんなもの達が蠢いているイメージがある。

カナダ人ではあるがクローネンバーグは現代文明とレガシーの衝突を描くのが頭抜けていると思う。

ハウリングはドクタースリープ同様ヒッピーにその排除された存在を託しているが日本だとそういうヒッピー的な存在を登場させるにはなにがあるんだろうと、ふと上野公園で矢沢永吉で踊っている人達の群れが浮かんで(違うと思うので)消えた。かつてダッシュ村があった場所の近くに獏原人村というヒッピーコミュニティがあるらしいがフェスをやっているようなので訪れたことがある人が知り合いに居るかも知れない。福島の海側なので原発事故の影響下。ハウリングの話になってしまいました。

Dick el Demasiado

https://staalplaatlabel.bandcamp.com/album/celulitis-illuminati

デマシアドは色々整理したいので別投稿にしますがここでは声質の三銃士として掲載、最初に挙げたwilliamsはデマシアドの変名と言われたら信じた。

michael zvezdinsky

ロシアの蚤の市で買ったカセットのうちの一つがこの人のものだった。上記2名とは路線が異なり堂々とチャートインしてそうなロシアンポップス、Spotifyでも聴けます。陽水など80年代歌謡曲が好きな人におすすめです。

ESPRIT 空想/200% Electronica

George Clanton名義による自身の作品『100% Electronica』をヴェイパーウェイヴの手法で再構築した作品。初期CGアニメをダークに染め上げたMVの世界感よりも一聴してニューエイジな感覚は、なぜか90年代のG-SHOCK、BABY-Gのイルカクジラモデルを思い出させてならない。CASIOは「Love The Sea And The Earth」のテーマのもとに自然の素晴しさ・大切さを伝える環境団体をサポートするために、1994年に初のコラボレーションモデルを発表。