2021追想

2021ベスト、の名の下に

やっと終わった…
もう2021から1ヶ月経過、数年来取り組んでいたguitar viol製作(改造)が電化に課題が残るがやっとほぼ終了、そろそろ次のステップに行きたい。
さて昨年を振り返ってみるか、と。しかし、

昨年中も意識的に音楽を聴いていたでもなく、戯れにele-kingとか手に取るとこんなに収穫多い年だったんすか?ほんと?と思いますわ。シティポップ云々も今更でだから何?としか思えず、アナログ価格の高騰の呼び水となって迷惑、としか。

リスニング習慣が旧態かつ旧世代で記憶力が減退しているので、モノ→所有のステップ抜きでのサブスクやデータ拝聴では聴いた時点でのいいなこれ!の後は記憶に残らず、モノ所有してても聴かずに放置してたり、1度しか聴いてなかったり、聴いても忘却してたり、よく聴いたものでもあのジャケの何曲目ぐらいとか曖昧な記憶ばかりでして。

ですんで、小手先での2021雑感としてお茶を濁すべく、棚に整理されずにその辺に雑多に積まれてるCDとレコを列挙してみたら以下のように。

【CD】 下記以外にも過去作等々買ってるが昨年もの中心に

JUANA MOLINA/ANRNAL EN VIVO EN MWXICO
10年以上前ロンドンの教会でライブ見た方、自分にとって久しぶり。変拍子の曲への消化の仕方が上手い。リズム解釈が自然で変でかっこいい。アルゼンチン音響派から随分経ったな。

69th world/yXIMALLOO
師匠たしかWindows98のPCで作ってるはずなんだけどどうやってこの音出してるんだかわかんねえ。面白い。

PERSONA/PERSONA
ブラジルのヒタ・リーのバッキング演ってた人の70年代再発。まあジャケほどのインパクトはない。

NILS FRAHM/OLD FRIENDS NEW FRIENDS
これはジャケ最高に好き。2枚組CD1枚目は物音と弱音ペダル踏んだピアノの音のバランスは好き。

VANISING TWIN/THE AGE OF IMMUNOLOGY
これじゃなくて最新盤があって良かったんだがすぐ出てこない、どこ行った?
あ、これだ、
VANISING TWIN/GEKKOU
良かったはずだが聴き込まぬまま年が明けた。改めて聴かねば。

1000円再発CDブラジルシリーズ何枚か
良いのたくさんあったがこれ以上の列記は控えとく

Anna Yamada/MONOKURO
もう天才。好き。アナログモノシンセ弾き語り。音程が素晴らしく良い伸びる声。

考える目/斉藤友秋
うまくて嫉妬する。

Satomimagae/Hanazono
素晴らしい。素晴らしすぎる焦点に絞られてる感じが却って物足りなく感じないでもない。

SAM GENDEL/inga2016
御多分に洩れず好きなんだが、一挙にたくさん出すぎて追えてない。

MIMIC WORKS/杉林恭雄
後述

INOYAMALAND/Trans Kunang
俺は1stのDANJINDONPOJIDONリアルタイムで好きなんだよ、自慢。もはや普通のカシオトーン弾くだけでもアンビ足り得る山下康に憧れる。

Phew/New Decade
カッコいい!もうこれは外せない、特に2曲めまでの感じと最後の前の曲だったっけな?何回も聞ける。凄い人。で話すと気さくな感じがまた素敵。いや話したことないけど。立ち姿がまた凛としてかっこいいの。

MIHARU KOSHI/VOYAGE SECRET
こちらも屹立し年齢超越したキュートネス&隠しフレンチエロスの孤高のお姉さま。
フレンチもいいがオリジナル曲の独自さはこの人しかできない世界。

Brian Wilson/At My Piano

これを忘れてはいけない。ビーチボーイズの名曲の数々を、ピアニストなわけではないブライアン自身のピアノ演奏で聴かせる歌の無いインスト作品。当然アンビエントでも音響作品でもないです。でもほんと好きな作品です。これからも何回も聴くと思います。

【レコード】 下記は再発を中心に。中古で買ったフランス現代音楽やハワイアン等々も良かった。

PALE COCOON/繭
金沢の80年代デュオ?の再発。昔ソノシート持ってた。ピアノラレコードの人に勧められて買ってみた。すごくいいとまでは思ってないんだが。

斉藤友秋/はじめからここに
上手くて嫉妬する…

robert mills/related ephemera
これは何回も聞いたがすごく良かった気がする。また聴かねば。SP盤等の音から再構築してるが、酩酊(後述)なんかとはレベルが違う。いい。

BOBBY BROWN/THE ENLIGHIETING BEAM OF AXONDA
犬を抱いて海辺で自作楽器に囲まれてるジャケが印象に残るサイケ名盤のひとつ、のどういうわけかアナログ再発。思ったよりずっと素敵。また聞き返さねば。

BRIGiTTE FONTAINE & ARESKI/Theatre Musical
73年に制作されていたものの再発だが、未発表?だったんだっけ?すごくいい。大好き。

After Dinner/1982-85
CD持ってたけどアナログ再発。CDで聞いたよりずっと印象が深い。横川理彦さんも参加していたこのグループ、マッドエンジニアの宇都宮泰さんの音響工作がクる。何度も聴かねば。

MONO Fontana/cribas
アナログ出たんで買ったけど、前に発表されてたよな確か。これも良かったわ。また聴かねば。

番外)酩酊/サード、かなんか。
SP盤のサンプリングで再構築した失われた日本の音風景つう立脚点に興味を持ち、試聴し気になり購入したが、広義のヒップホップマナーの先までは立ち入っておらず、大昔に第三世界の音楽を表層だけ取り入れたワールドミュージックもどき(なんかディープフォレストとか…)に聴くような植民地主義?とか浅めのエキゾシズム?とかの印象を聴くほどに感じた。俺には合わず。なんかイヤ。

最近でもっともスゲーと思ったのは、知り合いの森氏のシネルパの音源をネットで聴いてたときに途中からアトーナルな電子音がカットインしてきた時で。
え?シネルパってこんなに凄かったか!さすが山我静さんポラリス(シンセ)こんなふうにも使うのか!と思ってたら、同時に繋がれたCDデッキ内のくじらの杉林恭雄さんがsystem100で製作した初期電子音楽集が勝手に鳴りミックスされてた様子。曲に寄り添わない偶然のミックスの意外性が一番面白かったし、自分の制作する音楽も完成!と思うより前の有象無象の妄想状態が一番面白いのでは?とも思う。

結局、現存する作品よりも偶然の組み合わせに遭遇する新鮮さや、夢想する脳内にある形なきモヤモヤしたもの、何ら因果なき新鮮さに出会いたいといつも思っている。脳内のモヤモヤは消費できないし言語化できない。

それと自分内に無かったものとの出会いが70〜90’s半ばに活動した映像作家の中村雅信さんの音楽と映像のリズム感が最高だった。差異のある反復映像が繰り返されその映像リズムが音楽と相まってもう映像版ミニマルミュージックで圧倒的、多重露光の複数時間並存する作品も素敵!音楽も既存のレコードの最終溝のループ音他をオープンリールテープで回転数変えたりして自分で作成編集したのとかも使っていて新鮮なものとして聴いた。

わたし文章長くなりがちなのに大量のテキスト追うの好きでなく、またテキスト表現も好まず、なのでモコモコさんの連日の投稿も一瞥しただけでもう追う気がなくなるし、ほかの方々の年間ベストもサラッと読めばまだいい方で、読んでも読んだそばからすぐ忘れてしまう。自分の投稿(中断中)も基本ワークショップでの受講録を記してるだけ。映画も文学も自作の歌詞もみなストーリーや明確な脈絡あるものではなくどこかに跳ばされる恍惚と愉しみに淫するのが好きで、語ることばを持つ方々にはコンプレックスとルサンチマンばかりでしてどうも。
俺はさあ、ギターを最初はさだまさしやアリスでおぼえて嬉々として弾いてた中坊から始まったんだぜ、最低だよなもう。だから語るべきものなんて何にも無いんですよ、ねえ。

今日は異常に靴下が下がる病いに冒されてしまいたいへん難儀した。
少し歩くとまもなく靴下のかかと上部分がみるみるかかとの下へとずり落ちてくるのだ。そのため頻繁に立ち止まりずり落ちたのを上げねばならず、済まして歩き出すとまた直ぐにずり落ちてきてまたそれを…の繰り返しなのだ。何もかもこんな調子なのか俺は、と嫌になる。

誰が読むんだこんなの。

一音楽リスナーとしての2021年ベスト

ここ数年、入手している音楽を振り返るといわゆる和モノ(実はこのワードあまり好きではないが…)と呼べそうな作品が多くを占めていたが、調べてみると今年は41タイトル入手していた。
それ以外の新譜もチェックしているとはいえ、やはりレコードのあるものは欲しい一方で価格高騰で入手しづらく、デジタル音源の購入もそれほど抵抗感はないがとりあえず聴けるからと後回しにしてそのまま忘れてしまうものが多く、入手したものは少なかった。また、カセット作品をチェックする機会が多かったのも影響したと思う。
ということで、今年の新譜についてのベストよりは、今の自分の中で(単なる音楽好きのリスナーとしての)興味の中心を占めた和モノについてベストを考えるのが面白いと思い振り返ってみる。

なお、どこまでを範ちゅうとするのか線引きした方がよいと思い以下の基準を設けた。
・1996年以前の作品であること
・個人的に音楽的に新たな発見があるもの・リバイバル視点で評価していること
また
・フィジカルを入手したもの限定
・ジャンルは問わない
・順位ランクはつけない
とした。

Shampoo – とみたゆう子

まずは、こちら。いわゆるシティポップやフューチャーファンクのスタイルのプロトタイプとしてルーツ的には真夜中のドアあたりかもしれないが、歌謡的なテイストや旋律が個人的には今ひとつで、完成系というか確立したスタイルとしての好みは間宮貴子や亜蘭知子に耳がいってしまう。それは、ベタでエモーショナルになり過ぎない適度な熱量と、タイトかつファンクネスなグルーヴを感じられるものが合わさったものだと考えていて、それを踏襲したものの中でもアルバムタイトルでもある本曲はベストに上げられる。とはいえ、この曲以外の収録曲は次点であるのは和モノ作品ではよくありがちでアルバム通して好きな作品はやはり少ない。
以前はよく探せばワンコイン程度でもみかけたので後回しにしていたが、今年に入り急にプライスが高まりだしたので入手しにくくなる前にゲット。どうやら、お隣韓国の某人気DJ/プロデューサーが何かで取り上げたようでそれで注目されたのだろうか。

Blooming Heart – アーシアン

近年一部でコミック原作のイメージアルバムが人気あるが、このアーシアンシリーズは個人的にも割と注目していた。全三作品の中でも特に二作目は、シティポップと歌謡的ないなたさが良い加減で絶妙にミックスされた曲や硬質なマシンビートやエレクトロファンク、シンセウェーブな曲など盛りだくさんな内容なのだが、この一作目もやや控えめながらなかなか。
その中でも取り上げた本曲はシティポップファンには知られた本アルバムのプロデューサーでもある濱田金吾の作品。
シティポップの楽曲スタイルの定番の一つとしてヤマタツの”Sparkle”もやはり挙げられるのではと思うのだが、本曲のイントロの高揚感からビートが入るあたりはそれに近い感じを受けつつ、ピアノの響きやホーンとストリングスの絡みが当時のYAMAHAの店頭デモンストレーションや教則曲などを想起させる雰囲気のB級好みをくすぐる感じとファンクグルーヴのミックス具合が良い塩梅である。
80年代末期~90年代前半のレコードからCDに完全移行する時期のものはレコードは極小プレスかプロモ盤しかない為もとからレア盤で高騰化しがちで本作は既にマニアには知られたところなのか、Discogsやヤフオクをみてあぁとなったが、滑り込みで良心的プライスで入手できた。

Proceed With Caution – 宮浦清

もともと漫画やアニメは門外漢で少し調べても詳細は今一つ分からなかったが、作画はきたがわ翔という方でコミック原作のアニメではなく何らかのTV番組の挿絵を担当していたようで本作はイメージアルバムというよりサントラのようだ。
作曲はルパンの映画サントラやJ WAVE開局時の番組音楽を制作など担当していたという音楽家・プロデューサー宮浦清による。リリースは1991年で確かに当時の感じはするがメインストリームの流行音楽でもなかったように思う。
まさにTV番組やCM、OV、スーパーや店頭で流れていたようなBGMといった方がしっくりくる。
音楽的には当時はもとより最近まであまり興味なかったサウンド。が、近年のこの時期のリバイバル的作品を通った上で聴くと新鮮に感じるし色々発見はある。アルバム全般的にはエレクトロ、フュージョン、ファンクと羅列単語の組み合わせで語れるような感じであるものの個人的には当時の幾多の類する作品の中でも一つ抜きん出た良さは感じる。

…… Busy – ブレッド&バター

これを書くにあたり調べ直すまで勘違いしていたが、タッチのテーマ曲は彼らの作品かと思っていた。更にはH2Oかと思ってしまい…それはともかく。
和モノファンには彼らの作品といえば”バーベキュー”がまず挙がるのだろうが、きちんと全部を聴いてない者が言うのは何様かと思われるかもしれないが今更そのリイシュー盤を入手するよりはこちらの作品の方を探した方がよいかと思う。
全体的にはブラジリアンやAORの作風でそれらも良いのだが、本曲はビートが強めのエレクトロファンクで従来のイメージからは意外な一曲。

海風 – 黄金分割(風 インストゥルメンタル曲集)

二ューミュージック系のインスト集をDJ視点でチェックする人もいると思うが、なかなかコレといったものは少ないのではないかと思う。
一般的には風は”22才の別れ”くらいしか知られてないが、後期作品はシティーミュージックやAORとして以前から音楽好きにはチェックされているだろうし、本曲は風のオリジナルバージョンも良いのだがよりグルーヴ感の強いアレンジで、某DJもセレクトしていたのもなるほどといったところ。
また無名の楽団やアレンジャーによるよくあるカラオケではなく風のオリジナル作品も多数手がけた瀬尾一三(本曲オリジナルは石川鷹彦によるが)により、今でいうセルフリミックスやリエディットに近い感覚で手掛けられたのではないかと思うし、参加ミュージシャンも水谷公生や吉川忠英、村岡健など強者が揃っている。
それにしても、シンガーズスリーのスキャットをフィーチュアした”22才の別れ”の大胆なアレンジは驚き。

困った女 – 中山ラビ

彼女の作品は全体的に辛気臭さを感じてあまり聴いてこなかったのだが、偶然耳にした”コーヒータイム”のなかなか本格的なルーツロック指向に興味を感じ本作品は以前からチェックしていた。
意外にもシティーミュージック視点で一部語られ評価されていた為かなかなか入手できずに作品の全貌がみえなかったが(今ではYouTubeでだいたいの収録曲が聴けるが)、手にして針を落とすとなるほどのオープニングの本曲。歌はやはり節回しが歌謡的だが印象に残るメローなサビとディスコ調のミディアムファンクのビートが渋い。先述の”コーヒータイム”は当時のニューミュージックやロックポップスへのジャマイカンミュージックの浸食度合がうかがえるし、Just The Two of Usに歌謡センスを加えたような雰囲気の”ウーララ”でラストを〆ているのもいい。

You wanna rain – 小宅珠美

日本のジャズフルート奏者はこの方以外横田利昭くらいしか思い浮かばないのだが、菊地雅章”ススト”タイプのエレクトリックジャズやジャズファンク色が強かったデビュー作に続いて1982年にリリースされた本作は板橋文夫が参加したモーダルなアフロスピリチュアルな楽曲など渋めな曲が並んでいる。
そんななか本曲はミッドテンポでシンプルなディスコファンクビートにマリンバの音色がじわりとくるフュージョンライクな楽曲でリードのフルートを際立たせている。

以上、7曲をセレクトしたが、このほか菊池桃子や岩崎宏美、早瀬優香子や飯島真理などアイドルや女性シンガーの曲も良いものがあったことを一言残しておく。

2021BEST: hitachtronics編

月ノ美兎/月の兎はヴァーチュアルの夢をみる
鷺巣詩郎Feat. Hazel Fernandes/ALL THIS TIME
食品まつりakaFOODMAN / YASURAGI LAND
Hiatus Kaiyote / Mood Valiant
宝鐘マリン & Yunomi / Unison
パソコン音楽クラブ / See-Voice
Molder / Bony Tymbals

Guchon & Pharakami Sanders / Summer Cutz
Soshi Takeda / Floating Mountains
Basic Rhythm / Electronic Labyrinth
INOYAMALAND / Trans Kunang

LOVEBEATやTransonicもろもろの再発もよかったけど、ここでは新譜のみで。上記はほっといても誰かが語るだろうからリストのみにしておきます。
Vtuberの”風紀委員長”月ノ美兎の1stは自らが敬愛する藤井隆『ロミオ道行』とGroovisionsが手がけた『NEW CHAPPIE』を現代っぽく掛け合わせた印象でとてもよかったです(ちなみにこれら3枚どれも1stアルバムでSONYから)。特に長谷川白紙→オーケンNARASAKI→IOSYS→堀込泰行…の並びがよい。
FOODMANはHyperdubから出るのにベース音無し、でも初期のKen Ishiiとも違うニュアンスで東洋のテクノをやってる。Molderさんは今年この『千のミル』でインタビューした通り、言うまでも無いですね。パ音は前2作に比べても歌モノと向き合う意識の高さというか、意地を感じました。イノヤマランドは前作より好きです。

TS_FACTORYは渋谷COARAのパーティー『TOPGUN』のスズキテツヤさんの変名。イルリメさんのJun Kamoda名義の2作目も今年でしたが、EDITモノ変名”画流入江”といい、あとLatin Quaterのカセットも今年か。サンプリング中心のものが同じ時期に多く出るのは嬉しいですね。

Exne Kedy And The Poltergeists / Strolling Planet ’74

中原昌也さんのCDや、虹釜さんのTシャツ+CDRをリリースしてるboidのサブレーベルから出た、井手健介と母船による”幻のミュージシャン・Exne kedyの来日ライブの発掘音源”という想定の企画ライブ盤。坂本慎太郎が推薦文を書いてるだけあってゆらゆら帝国チルドレンというか、ビイドロにも近いかも。これに参加してる墓場戯太郎って誰かの変名と思ったら、そういう人が居るんすね。

20数年ぶりのDISCOROMANCERは(Mouse On Marsの新譜みたいに)もっと奇数拍子が乱れ飛んで複雑怪奇になるのかと思ったけど、最近Guchon君がコンピで参加してたりnoteで紹介してた各国のModern Ghetto Musicともリンクする内容で驚きました。後半4曲はKuknacke参加。

2017年に企画してたエアポートレゲエコンピに突如参加してくれた方(全然知り合いじゃなかった)のおそらく初EP。WARPのArtificial Interigenceの現代版。Tokyo Electro Beat RecordingsはSUNTRAさんをはじめ、フロアを基本にしつつも面白い人を引っ張って来るのが羨ましい。

OMOIDEから出てた渋谷系CHIPTUNEコンピでのフリッパーズのカバーが見事だったニシオカディドリーさんのフルアルバム。8bitの音色をPerrey&Kingsley的に解釈してて抜群にセンスいい(世界的にもこの人だけでは…!?)。 SAKEROCKのゲームカバーが好きだった人におすすめ。Repeterはnaminohanaのツイートで知ったんですが、ダブステップの人が作るエキゾギターインストとのことでちょっとだけニシオカさんと近い音楽性かも。

スーパーファミコンの音をサンプリングしたコンピの第2弾はニンテンドー64だそうで。前作と同様、ゲームの音に寄り過ぎず離れ過ぎずの距離感がいいです。次ウチからコンピ出すならこういう統一感がいいな!

2021-BEST セキグチ

発表!

年間ベストです、他執筆人も何人かきっと書いてくれるはず。ということでまず僕から。

【新譜】

JD SWIFT / JD SWIFT

CD買ったらポスターが付いてきた

2021年6月、サイキック・リベレーション本部に無記名の小包が届きました。返送先住所のない小箱の中には、サムドライブ、メモアプリのメッセージを印刷したもの、カランボラの種と思われる小さなかばんの3点が入っていた。メモにはこう書かれている。”私たちは時間の灰の中で育てられました。これは生きるための哲学だ。私たちの質素なハウスボートで混沌の海を航海しながら作られたもので、あなたが知ることになる場所です。でも、私たちを探さないでください。私たちはもういないのだから。

バンキャンのdeepl翻訳より

どう作ったのかあまり検討がつかない。不確定な音の要素が多く、音量もパンも不安定、接触不良で壊れかけのハードを使っているようだ。またセッションの録音をポスプロ的編集を加えていることで妙な構成を実現しているのかもしれない、冒頭急にゲームのコイン音が入るがスコア上意図したものとは思えない。

アーティストの匿名性が音像まで覆っており音のカテゴライズが難しい。今日聴いたらヒップホップ的にも聴こえたし、テクノ味もある。ジャンルに収斂されない猛者具合と音像の破天荒さからベストに選んだが、匿名性の高さから続編は見込まれないと思うと寂しい。

こういう謎音源がレーベルから出てCDプレスされているという事実が、自分にとってはとても前向きな意味がある。

https://psychicliberation.bandcamp.com/album/jd-swift

【旧譜】リイシュー

eliane radigue / opus 17

前の白昼夢特集で掲載したのでそちらの記事を参照ください

https://thetrinity33.wordpress.com/2021/12/27/%e7%99%bd%e6%98%bc%e5%a4%a2/

Steve Roden / The Radio / Airria (Hanging Garden) / Vein Stem Is Calm

イエラジの新規マスタリングによる99年作で、3曲目「vein stem is calm」はRLWの音素材を用いている。イエラジもRLWも好きな作家なのでrodenの中でもより自分に馴染みやすかったのかも知れない。

【旧譜】非イリシュー

このカテゴリーは書くとどこまでも書いてしまうので最近聴いたものにします

VA / the spirit of vampyros lesbos

97年のクラブミュージックコンパイル。時代感に微笑ましさもありながら今の時代から見ると思い切ってるなという展開もあり楽しい

ROMANTHONY / R.HIDE IN PLAIN SITE

2000年作のhouse。ハウスで初めてピンと来たかも。

https://youtu.be/5S3ve1nFjn4

C.W. Vrtacekの諸作

驚異の音楽アメージング

【映画】

サブスクの履歴みながら思いつくのをぱらぱらと。新作は履歴から辿れないので思い出せねえ。

(旧)ディスクロージャー 異様な通勤スタイルとVRのアバタースロー接近ホラー

(旧)ドッグ・イート・ドッグ 清順みたいに映画内の舞台がメタになるのに弱い。魂のゆくえも面白かった

(旧)Hole ツァイミンリャン 偶然友人がDVD持ってたので見れたが、配信なしDVDはプレミア入手しづらく観れん。コロナ閉塞感と自由の希求が今にピッタリではあるのでみんな観れると良いのだけれど。

(旧)トレジャープラネット 最近友人からおすすめされた。CGとセル混合でアニメの作画とか好きなら驚異的なカット多数でやばい。え〜、という時代感をCGを期待すると割と裏切られる。(そういうシーンもあるが)。本作は2002年。翌年2003年にはあのdaliとディズニー共作?のDestinoという短編がありネットで落ちてます。

(旧)嘆きの皇太后 再見。ピナバウシュのダンス映画。この世がつめこまれている。今年は何度か流しっぱなしで過ごした。

(旧)戦慄の絆 クローネンバーグ、クローネンバーグしている。

(新)スーサイドスクワッド ジェームスガンのやつ。ガーディアンズオブギャラクシーが全く分からなかったがこっちは面白かったヨ

(新)フリーガイ 面白いが今から見るにはDisney +での配信で少しハードルあり。

(新)ドライブマイカー サントラもオキニ。昨日、同監督の「偶然と想像」を見に出かけた。ギリギリ間に合ったのだが、いざチケット売り場の前に行くと空腹であることがとても気がかりになった。上手時間2時間を耐えられる気がしない。結局映画はやめてインド料理屋でドーサを食べて帰った。映画目的でわざわざ日曜日の夜に街に出かけた割に、大胆な心変わりをするもんだと、今では他人事のように思う。

(新)ジョジョ ストーンオーシャン 開始数分であまりにも面白く、もうこの先も明らかに面白いだろうという予感が充足しすぎてみるのを止めようと思った。(結局面白いので全部見た)

漫画未読のため展開を知らない故の高揚がヤバかった。また物の幽霊の話、人間外の知性の話と人以外のことにフォーカスしていてそこが楽しい。

(新)ドント・ルック・アップ 今話題のやつ、ネトフリで見れます。